月の撮影に必要なもの
カメラと望遠レンズ。それだけです。
望遠レンズを使用している場合は、固定値を設定するだけで簡単に撮影できます。星を撮るよりもはるかに簡単です。
どのくらいのズームレンズが必要ですか?
月を撮るのに必要なズームレンズは、35mm換算で最小200mm、できれば300mmです。これより下でも撮ることは不可能ではありませんが、大きな満月を撮ることは厳しいです。
35mm変換とは?
フルサイズのセンサーカメラだったら?
標準のカメラで24〜70mmの場合、「35mm変換」も24〜70mmです。
APS-Cセンサーカメラだったら?
マイクロフォーサーズカメラだったら?
オリンパスとパナソニックのカメラの場合、レンズ番号に「×2」を追加、14-42mmの場合、2を掛けると「28-84mm」35mm相当になります。このように、35mmに変換された数字に基づいて話せば、混乱しないのでが、換算しないで話すので混乱しているのが現状です。
大きな満月を撮るには、35mm換算で最小200mmが必要となりますが、大きな満月を撮らないのならば、200mm以下でも充分です。
EOS Kissシリーズ(APS-Cセンサー付き)ダブルズームキットに付属する望遠レンズは55-250mmなので、月を撮るのに十分です! 高倍率ズームデジタルカメラの場合、少なくとも15倍の光学カメラである必要があります。手動モードで撮影できる場合は問題ありません。 キットの望遠ズームレンズよりも1段階高い画質を求めた場合、タムロンの70-300mmは費用対効果が高く、手ぶれ補正の効果は驚くべきものです。
月を撮影するための設定は世界中で同じですよ!
カメラと望遠レンズが揃えば、セットアップして撮影するだけ! 「月の撮影」を検索しても多くの情報がたくさんありすぎて、さまざまな露出で撮影してこの一枚を、ってなものがありますが、実際、月を撮影する露出を見つけるのに試行錯誤を行う必要はありません。
世界のどこに行っても、月はおなじです。
すべて同じ設定で撮影できます! ※気象条件に応じていくつかの設定はありますが、それほど異なる設定ではありません。 ですから、簡単に月を撮ることができます。
月をとる7つのステップ
月齢、月の出、月の入りを確認する。
調べ方は簡単
eco.mtk.nao.ac.jpで調べましょう!
初めて撮るなら満月をお勧めします!
満月は最も簡単で、最も難しいのは三日月です。 晴れている限り、家のベランダ、繁華街、または山の中でも、何処でも撮れるんです。
カメラはマニュアルモードで!
マニュアルモードは難しいイメージがありますが、そうではありません。マニュアルモードで、固定値を設定するだけでいいんです! 他モードでは、月影は完全に白色するか、失敗する可能性が大きいです。
月の形に応じて露出を設定して!
月の形に応じて露出(ISO感度、F値、シャッタースピード)を設定します。
下の値をそのまま入力してもよいですよ。
【月齢14.8(満月)】【ISO感度400】【F値8.0】【シャッタースピード1/800】【露出差(EV)0】
【月齢12.3】【ISO感度400】【F値8.0】【シャッタースピード1/400】【露出差(EV)-1.0】
【月齢9.9】【ISO感度400】【F値6.3】【シャッタースピード1/400】【露出差(EV)-1.7】
【月齢7.4(上弦、半月)】【ISO感度400~800】【F値6.3】【シャッタースピード1/200~1/400】【露出差(EV)-2.7】
【月齢4.9】【ISO感度640~1250】【F値6.3】【シャッタースピード1/200~1/400】【露出差(EV)-3.3】
【月齢2.5(三日月)】【ISO感度800~1600】【F値6.3】【シャッタースピード1/200~1/400】【露出差(EV)-3.7】
同じ月齢で設定幅があるのは、画質を重視か、手ぶれを重視するかの違いで、感度を下げてシャッター速度を遅くするか、感度を上げてシャッター速度を上げるかの違いです。
最近カメラを購入した場合は、早いシャッタースピードがお勧め! ホワイトバランスはオートは問題ありませんが、個人的には寒色系の(白色)蛍光灯なんかもおススメですね。
最大ズームで月に焦点を合わせる!
望遠レンズを取り付け、月に焦点を合わせます。普通ならAF(シャッター半押し)でピントが合うはずです。 合わない場合は、スポットAF(1点AF)で合わすか、遠くの街の明かりに合わせます。
あとはシャッターを押すだけ!
写った月は大きく見えませんが、このサイズで撮影できれば充分で、後でトリミングして大きくしてください。
明るさの微調整(露出)
設定が正しければ、月のクレーターをしっかりと見ることができるはずですが、多少の明暗はあるはずです。 明るいと思う場合は、ISOを下げ、F値を上げるか、シャッタースピードを上げて、もう一度撮影してください。 暗いと思う場合は、反対に設定(ISOを上げ、F値を下げ、シャッタースピードを遅く)します。
※特に月が地平線に近い場合、上記の設定は大気の影響により暗くなる場合があります。その場合は1EV程度(シャッタースピード半分)明るめにすると良い。もちろん、F値やISO感度で調整しても構いませんよ。
たとえば、ISO400、F8、1 / 800で満月を撮影し、暗いと思う場合、シャッタースピードダイヤルをISO400、F8、1 / 400に移動することで、十分な明るさを得ることができます。 (シャッター速度が遅い場合、多くの光が入り、明るくなります。) もちろん、F値を8⇒5.6に設定しても明るくなります。 (F値が小さいほど、より多くの光が取り込まれます。)
※カメラとソフトウェアの相性に応じて、明るさの色温度(ホワイトバランス)によって大きく異なる場合があります。私の環境では、オレンジ色(日光、曇り、日陰)で撮影すると暗く、青系色で(蛍光および白熱)明るくなります。
撮影後はトリミングで調整!
月が大きく写らない!
豪華な望遠レンズを使用せずに、最初からフルスクリーンの月を撮影することは不可能です。最近のカメラは高ピクセルなのでトリミングで大きくしましょう。
たとえば、35mm相当の200mmレンズで撮影すると、非常に小さく表示されますが、トリミングすると、それなりに大きくなります。